1.人工呼吸器
 1.換気補助機器(マスク)
   一時的に使う。鼻孔のみ使うネーザルマスク、口も覆う「フルフェイスマスク方式」がある。
   口を覆う圧迫感から開放される「陽陰圧体外式人工呼吸器」は会話を妨害しないメリットあり。
	非侵襲的陽圧換気療法(NPPV):気管切開することなくマスクを介して換気を行うやり方
 2.気管挿管
   気管に口または鼻から喉頭を経由して「気管内チューブ」を挿入を行う気道確保方法。
 3.気管切開(気切とも言い、長期に行う)
   症状が進行すると、3の気切を行う。
   訓練を受ければ気管吸引や呼吸器の操作などが家族も出来る。
   そのため在宅での管理ができるようになった。
   人工呼吸器は医療保険適用なのでALS患者は自己負担ゼロ。
   しかし、定期的に交換(年に1回程度)する必要がある。
	・在宅人工呼吸療法バッテリーについて
	 短時間(30分〜2時間程度)しかもたないので停電を考えると予備バッテリーが必要。
	 (最近はリチウムイオンのバッテリーを搭載したもので数時間使用可能→無停電電源装置)
	 2012年4月からの保険点数の改正で、人工呼吸器用の外部バッテリーは医療保険
	 から給付され、貸与対象物品はバッテリーか、自家発電装置のいずれか一人一台。
 4.加湿器
   呼吸器は外気を直接肺に送らず必ず加湿処理をして送る。カニューレと呼吸器の間に呼吸器用加湿器やフィルターを使う。
	(加湿されないと気道の痰が乾燥固着し呼吸困難の原因となる)

2.手動式人口呼吸器(アンビューバッグ
   通称は「バクバク」で、患者の口と鼻から、マスクを使って他動的に換気を行うための機器。

3.排痰補助装置(カフアシスト)
   気道に陽圧をかけて肺に空気をたくさん入れた後に、陰圧で吸引するように息を吐き
   出させることで、咳の介助をして、気道内分泌物を除去する。
	・導入日記1 ・導入日記2 ・療法士日記1吸引練習用Pちゃん:痰の吸引や経管栄養の練習用の手作り器具
	・自動持続吸引システム→自動持続吸引器の手引き唾液の吸引→試作の方法低圧持続吸引器、携帯用製品:ポータブル吸引器
	口腔内に唾液が貯留する場合に、低圧で持続的に吸引する器具。外出される場合には
	簡単に携帯ができるので便利。設置型に比べてモーター音がする。モーターの寿命は
	約200時間が目安。鼻や痰の吸引には適しない。コンセント式、乾電池式がある。
	チューブを口に入れるだけで良い。医療機器の対象でないので自作するのが安価。
	→チューブ・カテーテル類の管理:3M

4.気管カニューレ
   人工呼吸器や排痰をするため、手術で喉の部分から外部に気道を確保する器具。
   排痰の場合、ここに吸引カテーテル(透明チューブ状のもの)を挿入する。→使い方
   ・人工鼻:吸った空気に加温加湿することで気管や肺を守る機能を持つ器具。
   ・人工喉頭:呼吸器が装備されて、声帯が使える患者をアシストするもの
   ・ダブルサクションカニューレ:チューブ内の貯留物も吸引できる進化した気管切開チューブ

5.胃ろう
   腹壁を切開して胃内に管を通し、食物、水分や医薬品を流入させ投与するための処置。

6.パルスオキシメータ
   プローブを指先や耳などに付けて、侵襲せずに脈拍数と経皮的動脈血酸素飽和度
   (SpO2)をモニターするもの。